「俺?まあ、屋敷には住んでるわな。」
「「はあ?」」
「何なら1回、くる?」


ーえっと…ここはどこでしょうか。
いやいや、どこかは分かってるんだけど、これはねーだろ。
だって豪邸だよ?!
しかもめちゃくちゃ広い!でかい!
庭とかに日本庭園がありそうなそんな家。
「上がってけよ。」
「「お邪魔します…」」
「蒼空、おかえり。」
私たちが中に入るとめちゃくちゃ綺麗な女の人が。
「あら、お友達?」
「そう、同じクラス。
こっちが如月李那でこっちが古川海澪。」
「あらあら、可愛い女の子達ね。」
ん?会話的にお姉さん?
お母さんって呼ぶには申し訳ないくらい綺麗な人…
「はじめまして。
蒼空の母です。」
え、お母さんなの?
「これ、母さんだから。」
「お姉さんかと思った…」
「あら、ありがとう、嬉しいわ。
さあさ、どうぞ中へ。」
「ありがとうございます…」
私と海澪は蒼空について行った。
ついて行かないとわかんなくなるし…
ーカチャ…
「ここ、俺の部屋。
適当にくつろいでて。」
くつろいでてって…広すぎだろ…
【如月李那side END】

【更科蒼空side】
「はーあ…」
これだから遊びたくなかったんだよ…
気持ち抑えられなくなるから…
「蒼空、あの子でしょ、好きな子って。」
…母親にもバレてるし…
「如月李那って子。違う?」
ニヤニヤしやがって…
ムカつくからとりあえずスルー。
「蒼空、襲わないようにね。」
「なっ、誰が襲うか!襲えないだろ…」
言ってからやらかしたと思ってしまった。
認めてしまった…
李那が好きだと…
伝える気はないけどな。
だって裕さんと仲良いし、俺の入る隙間もない…
俺はバレー部だったんだ。
あいつは陸上部でいつも走り回ってた。
仲良くなって大会を見に行ったこともあった。
だけど、あの大会で李那が倒れるとは思ってなかった。
それも病気で。
俺が近くにいて、支えるから、頼ってほしい。