ゲストということで、最初に俺が花火を持たされて、火をつけられた。


 花火は勢いよく火を噴いて、バチバチと派手にスパークしている。

 その火を貰おうと葉羽が自分の花火を近づけた。

 俺は火がつきやすいように葉羽の花火の先端に自分の花火を向けた。

 葉羽の花火も火がついて同じように火が激しく燃え出すと、パチパチと音を立てた。


 ぼやっと花火の火に顔が照らされて、その時は葉羽の青白い顔もオレンジ色の光でほのかに赤みがかって見えた。


「奇麗だね」


 葉羽が呟くと、俺も「うん」と素直に言えた。


「ほらほら、もっとあるぞ」


 父親が花火をもう一本俺に渡してくれた。

 今の花火の火が消えないようにと、すぐに点火を試みるが、上手く火がつかないまま、それは消えてしまった。

 葉羽がそれを見ていて、自分の花火の火を俺に向けてきた。

 俺はそれを素直に受け取ると、また花火は燃え出した。

 その何気ないやり取りが、俺には嬉しくて、回りが暗い事を理由に俺は笑みを浮かべていた。

 俺はその雰囲気に乗って、葉羽に声を掛けた。


「葉羽、手品上手くなったんだろ。今度見せろよ」


 ぶっきらぼうながら、俺にはそれをいうのも実は照れくさく、相当ドキドキとしていた。


「うん、いいよ」


 葉羽も嬉しかったのか、声が弾んでいた。

 花火は暗闇を切り裂く激しい火を噴出してどこか攻撃的だったが、お陰でロケット噴射のごとく宇宙へ飛ぶための勢いをつけられたように、俺の心にも派手に点火してくれた。

 俺は葉羽とまた、小学生の頃のような関係が築けると思った。

 やっと調子が戻って来た。

 勢いづいた俺はさらに葉羽に話しかけていた。