『え?』


私たちは目をパチクリとし、お互いの顔を見合わせる。



「あの、どうしてですか。私はともかく、功は入学式のときも、さっきだってずっと寝てたんですよ?」


「え、梨乃?」

功は満更でもないような顔をする。無自覚かよこの呑気な奴め!


「あーそうね。とっても気持ちよさそうに寝ていたから、私も羨ましくてね。」



「?(・・?)」




この先生、変わってる。
何となく察した。



あ、でも怒られないのだからこれはラッキーなのかもしれない。でも学級委員だよ?ほかの人じゃダメなの?


「あのね、うちのクラスで成績が良いのがあなたたち二人なの。それに仲よさそうだし、
重く考えなくて良いからどうかしら?」



「…。分かりました。僕たちがやります。」


「えっ!ちょ、こ、功?」


いきなりなんて事を言うの?そんな目でギロッと功を見る。


「嫌だった?僕と組むの。」


功の目が…潤んでる…。



「え?そういう意味じゃなくて…」



「なら良いじやん。僕がついてるし…」

「…うん。分かった。
先生、やらせてください!」

「あら、本当?助かるわ!」



先生は顔の前でパンっと手を合わせ、嬉しそうにする。