さっきよりもさらに鋭くなる目つき。
顔が整っているだけに、睨まれると心臓が縮みあがりそうなほど怖い。
私が悪いのは認めるけど、そんなに睨まなくたって……。
「えーっと、誤解を招いてしまったようで申し訳ないんですが……私はストーカーじゃありません。ムービーは、たまたま手が当たって……そしたら、偶然あなたがそこにいたといいますか」
ダークなオーラを放つ彼と目を合わせるのが億劫で、うつむきながら言い、さらには声が小さくなってしまった。
「いるんだよな、そうやって言い訳するヤツ」
はぁとため息を吐きながら、その声は私の言い分なんてまったく信用していない。
「あ、いや。言い訳じゃなくて、ほんとのことなんだけど……」
だいたい、私は桜を撮ろうとしてただけだし。
初めて会った人にストーカーなんてするわけないよ。
「そうやって、絶対に自分が悪いって認めないんだよな」
「え、あの、だから……」
恐る恐る顔を上げる。
完璧に私を悪者だと決めつけるような疑いの目を向けられていて、思わず肩が小さく揺れた。
ち、違うんですけどー!
そう言いたいのに、言葉が出てこない。
「えっ、と、だから……誤解」
「あんたみたいなヤツが、この世で一番嫌い」
遮るようにしてそう言い切られ、とても冷たい視線を向けられた。
蔑むような軽蔑の眼差し。