私は、驚いて身体を震わしていると
市原さんが私に気づいた。

「うん?おや、どうやら
目を覚ましてしまったようだな。立花さん」

ビクッ!!

気づかれてしまった……。

どうしよう。
とにかく逃げなくちゃあ!!

私は、慌てて起き上ろうとする。
しかし手が後ろに縛られていて上手く
起き上がれなかった。

「キャアッ!!」

ドサッと転がる。

そうしたら市原さんが私の前に近づいてきて
無理やり座らせられる。

見える景色は、何処かの倉庫だった。

「やぁっ……やめて」

「いいご身分ですね?立花さん」

クスクスと笑っている市原さん。
だがその目は、いつもと違い冷たい。

私の知っている市原さんではなかった。