動揺している私を関係なく
捕まえられハンカチを口に押さえつけられた。

く、苦しい……。

匂いを嗅がせられると
意識が朦朧としてしていく。

た、助けて……しゃ……ちょう。

周りが暗くなってしまう。

ぼんやりする意識の中
誰かの話し声が聞こえてきた。

「上手くやれたようだな」

「本当に大丈夫なんですか?こんな事をして
もしバレたりしたら僕達は、
捕まってしまいますよ!?」

この声は……辻先生の息子さんだわ。

あれ?でも、もう1人の声って
聞き覚えあるような?

「心配いらん。あくまでもお前達は、誘拐だけだ。
後の処分は、こちらがやっておく。
お前達は、何も知らずに仕事に戻ればいい」

うっすらと目を開けて確認する。
するとその人物に驚いた。

い、市原さん!?