ケータイ小説 野いちご

夏の微熱と、ウイスキー。







こんな幸せでいいんだろうか。


背が高く頼り甲斐のある背中が、胸の高鳴りを静かに抑えてくれる。





夕日に浮かぶ烏が静かに鳴いた。

チリーン、チリーン……






「風鈴だ。」


「お祭りって感じだな。」






がやがやとした人ごみと、赤く黄色く主張する屋台の文字が絶妙に混ざりあっている。

私たちもここに上手く溶け込めているか不安だ。





恋人。

そんな単純だけど不思議な関係。






「楓、私りんご飴食べたい。」


「こんな暑いのに?」

「りんご飴、可愛いじゃん。」





にっと笑ってみせると、楓は悪戯に笑う。






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