「……も、もう行くね!」
須藤くんは真っ直ぐ、優しい眼差しで見つめてくるから
さっきのことを思い出して、顔がまた熱くなって鼓動が速くなる一方で。
「うん、また明日。」
いつも通りの須藤くんに対し、私だけが照れてて、それを隠すように急いで家の中へと入った。
扉を閉めて、完全に須藤くんと離れた後もドキドキしてる。
今日は色々あったはずなのに、一気に持ってかれたよ。
「………はぁ……」
明日、どんな顔して会えばいいんだ。
なんて1人、ため息をつきながら私は親の声が聞こえるリビングへと向かった。
ーーーー「何、してんだろ俺は。」
なんて言う須藤くんの小さな吐きは、私に聞こえるはずもなく暗闇に消えていった……。