怖い……。

私は、恐怖で後退りをする。

「あの……お花がないので買ってきます!!」

私は、怖くなってそのまま逃げた。
息を切らしながら少し離れた場所まで
来てしまった。

あれは、勘違いだったの?
副社長のことがよく分からない。

元々分からないけど……なおさら。

涙が溢れて止まらなくなる。
するとお坊さんが

「何かお困りですかね?」

私に声をかけてきた。

「あの……すみません。何もありませんので」

慌てて涙を拭く。

恥ずかしい……。

「失礼かと思いましたが
さっき覗かせてもらいました。
朔夜君の彼女さん……かな?」

えっ?覗いていた……!?