「うるせーな。近所迷惑だ。
何しに来たんだよ!?姉貴」

ドア越しから副社長の声が聞こえてきた。

もしかして副社長は、お姉様のことが
苦手なのだろうか?

顔を合わせるのも拒否るなんて。
するとお姉様が

「何しに来たって
もうすぐお母様の命日でしょ!?
墓参りに来たに決まっているじゃない」

えっ……?

「母様の命日は、まだ1週間もあるだろ。
来るのが早過ぎる」

「何を言っているのよ。
ついでにあんた達の顔を見に戻って
来たんでしょーが!!
いいから開けなさい。
開けないとこのドアをぶち破るわよ!?」

キレたお姉様がそう言ってきた。

えぇっ!?
さすがにドアをぶち破るのは……。

「響華お姉様……それは、さすがに
やり過ぎかと……」

すると向こうから

「姉貴。やり過ぎだ。
いくら朔夜が出て来ないからって
人の自宅を勝手に壊そうとするなよ!?」

社長が呆れながら現れた。