「キャアッ!?」

「汚ない手で触るな!!」

まるで汚ないものを見るような目で言われた。

突然の行動に唖然とする。
払い除けられた右手は、じんじんと
赤くなり痛みだす。

どうして……?

自分からは、あんなに
無理やりにでも触ってくるのに?

驚きながら副社長を見ると
顔色が真っ青になっていて身体を震わしていた。

息づかいも荒い。

まるで何かに怯えているようにも見えた。
明らかに普通の状態ではない。

副社長……?

するとそれを見ていた社長が

「お前……トラウマは、
治ったのではなかったのか!?」

驚いた表情で言ってきた。

トラウマ……?