ケータイ小説 野いちご

天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。




「そんな顔しないの。愁桃くんを選べば少なくとも苦しい想いはしなくて済むのにね」

「うぅ……。わたしだって好きになれるものならなりたいよぉ……」


それができないから大変……。

人を好きになるってこんなに難しいことだったっけ?と、そんな基礎的なことすらわからなくなってきている。


「わたしだったら迷わず愁桃くん選ぶけどね。ってか、幼なじみ同士ってだいたい恋愛とかに発展していくじゃん」

発展してくれるものならしてくれればいいのに。


「あんまり天ヶ瀬くんに深入りしちゃダメよ?ももには悪いけど、どうせ向こうは本気で付き合ってるわけじゃないだろうし」


花音の言うことが正論すぎて、首を縦に振ることしかできなかった。


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