ますます謎が多過ぎて分からなかった。
困惑しながらも立ち上がろうとする。

ズキッと擦りむいた傷口から血が出ていた。
ストッキングも破れちゃったし。

かなり痛い。

ツイていない……。

痛くて泣きたい気持ちを抑えながら
社長達の居る自宅に帰った。

「ただいま……戻りました」

「遅い。こんな時間まで何を……ってお前。
どうしたんだ!?その足の傷は!!」

社長は、怒りながらも私の傷に気づいてくれた。

「ちょっと……転びまして……」

そう言おうとしたのだが、涙が溢れて
上手く言えなかった。

「おい、一体何があったんだ!?」

真っ青になりながら心配してくれる。
社長の顔を見たら安心して泣けてきた。