すると社長は、

「別に謝らなくてもいい。どーせ
朔夜に何か言われたんだろ?
アイツは、いつもそうだ。
俺に女が出来ると必ず邪魔をする」

「だから寝る時は、必ず鍵をかけておけよ?
何が遭っても責任は持てん。
まったく。だからお前がここに泊まるのを
反対したのにお前は、警戒心が無さ過ぎる」

またもや社長に警戒心がないと
注意を受ける。

それだけではない。
社長に女が出来ると……。

ズキッ!!

あれだけカッコいい社長に
彼女がいないわけがない。

例え元カノだと分かっているのに
胸が締め付けられそうになった。

「は、はい……」

また涙が溢れてきた。

「お、おい。これぐらいで泣くことないだろ!?
ちょっと注意したぐらいで……」

社長は、慌てた。

社長が悪い訳ではない。
少しの事でも色々と積もり涙が溢れてきた。

「す、すみません。
すぐに……引っ込めますので」