「やっぱり、私には派手すぎたかしら?
クローバー柄。今日はじめて使ったんだけど……」


そう言って志芳ちゃんはクルクルと傘を手でまわした。


「そんなことないよ! すっごく可愛いよ!」


私はおそろいの傘をさす志芳ちゃんに言った。


「そう。ありがと。でも私より、希望の方が似合ってるわ。私の目に狂いはなかったわね」


志芳ちゃんは私ににこりと微笑んだ。



そうか……。

たしかあの日はちょうど死神ゲームが始まる前日だった。


今日みたいに愛子ちゃんと別れて二人で歩いてたとき、私は折り畳み傘が欲しかったのを思い出して志芳ちゃんを買い物に誘ったんだっけ。