”同じ痛みを共有したい”
 と思った時点で、もう俺が橋本に惹かれてる事は分かった。


 口悪い俺でも、人を選ぶクズでも、だって橋本はこんなにどうしようもない俺を受け入れてくれる。



 ――俺を好きになってほしい。



 そしたら絶対大切にするのに。



 どうしたら橋本は俺を気にしてくれるんだろう。どうしたら俺に心を開いてくれるんだろう。


 そう思っていた矢先に、教室のドアの前で固まってる橋本を見つけた。


 ビックリさせようと肩をポンと叩くと、青ざめた顔で俺を見た。