ケータイ小説 野いちご

君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



久我くんが一緒に駅まで行ってくれることになってるんだ。


そう伝えようと、口を開きかけたとき。



「じゃあな永井、お疲れ。……蒼先輩、お先に失礼します」



久我くんは、あたしに軽く手をあげ蒼くんにも頭を下げると、昇降口を出て行ってしまった。



え……。

じゃあなって。


送ってくれるって話は?


でも、そんなことを確認しに行く暇もないくらい、あっという間に小さくなっていく久我くんの背中。



……どうしよう。




「行くぞ、美紗」



もたもたしているあたしに掛かる蒼くんの声。



「あ、うんっ……」



残されたあたしには、断る選択肢なんてなくて。

歩き出した蒼くんの隣に並んだ。

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