違う班になったのに、サナと陸くんとなんら変わらない毎日。


 陸くんの側を離れる準備をしたつもりだったのに、思うだけで現実は全然変わっていなかった。


 今まで通り、陸くんとサナと
 日常生活を過ごしていた。


 もう、どうしたら良いのか分からず、机の中にスマホを忘れている事を思い出した私は学校へ引き返す。



 ……良かった。少し教室のドアが空いている。
 まだ教室の鍵は掛かっていなかった。



 教室に入ろうとドアに手を掛け、開けようとした。


 ――その時だった。




「もう限界!!なんか最近美羽よそよそしいもん!」



 サナの怒り狂う声が聞こえてきた。