どうやら2人は他の人たちも誘ったようで、数分後には5人のクラスメートたちが集まってきていた。


みんな、梓の周りに集まっている子たちだ。


「ボーリングは大人数でやった方がいいよね」


梓はそう言っているけれど、勇は複雑そうな表情を浮かべている。


きっと、梓と2人きりで遊べると思っていたのだろう。


「ねぇ君、さっきから何してるの?」


店員かと思って振り返ると、そこに立っていたのは知らない男性だった。


20代前半くらいでスラリと手足が長い。


悪くないルックスだった。


「別に……」


そう言い視線を逸らす。


「暇なら俺たちとボーリングしない?」