「この後どうする?」


勇がそう聞いている。


「ボーリングに行きたいなぁ」


梓の甘えたような声が聞こえて来る。


ボーリング……。


あたしの誘いを断って、梓と2人で!


自分の呼吸がだんだん荒くなっていくのを感じた。


悲しみよりも怒りの感情が心を支配して行く。


「そうだよね。誰だって可愛い子がいいよね」


あたしはそう呟き、大股で歩きだしたのだった。