ドス
「おっと、ごめん。大丈夫?」
そういって顔をのぞき込んでくるのは
「大丈夫です。すいません」
……誰だろう
「いや、こっちこそごめんね」
でもたぶん先輩だ
「いえ、では」
そこで終わるはずだった
「こーとーはーーーーー!」
名前を呼ばれなければ
「え?君が白石 琴葉ちゃん?」
なぜフルネームを知っているのだろう
「琴葉!おいてかないでよ!」
私は先輩をじっと見る
「あれ?日宮先輩?」
先輩も私を見ている
「日宮 星二 -ヒノミヤ セイジ- 先輩ですよね?!」
なぜか1人で興奮してる蘭那を見ると
「うん、そうだよ」
と、日宮先輩…?も蘭那を見ながら答える
「この人のこと知ってるの?」
と私が聞くと
「え!琴葉知らないの?!」
と驚かれた
「あ、うち須藤 蘭那です!」
うん、切り替えが早い、さすが蘭那
「で、こっちが白石 琴葉です」
ついでに私の名前も言ってくれた
「やっぱり!」
気が利くよね
「ってことはもう有名なんですね」
2人の会話はよくわからない
「君もね!てことで2人ともよろしくね?」
どこを繋げて てことで になったの?
「はい!」
まあいっか
「琴葉行こ!」
他人には興味を持たない
「うん」
いや、持てないのが私だから