「笑いごとじゃないよ葉月。あたしたち女子高生なんだよ? 一番モテるハズの時期に彼氏がいないとか、笑えないよ?」


なんだか彩羽が本気モードになっている。


あたしはうどんをひと口食べて思案した。


一番モテるハズの女子高生と言っても、やっぱりそれには個人差がある。


女子高生というブランドを駆使して次々彼氏を作る子もいれば、女子高生というブランドを持っていてもどうにもならない子だっている。


それに、恋愛に感心のない子もいる。


「あたしは、たぶん焦った方がいいんだろうなぁ」


あたしは悩ましくそう呟いた。


このままじゃ勇は梓と付き合い始めてしまうかもしれない。