美男美女が歩いていると、そこだけ人垣が消えて道ができる。


それくらい、2人にはオーラがあった。


2人が談笑しながらあたしたちの横を通り過ぎて行く。


こっちは隣を通られるだけで呼吸を止めてしまうのに、相手はあたしの存在なんて目に入っていない様子だ。


2人が通り過ぎた瞬間、大きく息を吸い込んだ。


「なんか、緊張するよね」


彩羽がそう言い笑った。


あたしと同じように呼吸を止めていたようだ。