電気を消した瞬間「椿のように散って死ね!」その声がハッキリと聞こえて来て、俺は思わず飛び起きていた。


窓の外からだ!


そう思い、勢いよく立ち上がり窓へと駆け寄った。


外は真っ暗で何も見えない。


いつもは外灯が付いているのに、なぜだか今日は1つも明かりがついていないのだ。


なんだよ、故障か?


俺は顔をしかめる。


今日は雲が出ていて月明かりも少なく、目をこらしてみても何も見えなかった。


しばらく外を見ていたが、俺は諦めてベッドへと潜り込んだ。


さっきの声、なんだったんだろう?


目を閉じてそう思う。


『椿のように散って死ね』


なんだか物騒なセリフだけど、その声は間違いなく小さな女の子のものだった……。