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屋上だと風が通って涼しいかと思ったけれど、コンクリートの地面のせいで余計に暑さを感じた。


これは予想外の事だったが、俺たちは貯水槽で影になっている所に座って話をする事にした。


「なんだよ、こんな場所に呼び出して」


城が不思議そうな顔をしてくる。


俺は別に公園だろうがファミレスだろうが、歩いて帰りながらでもよかったんだ。


でも、城が恋愛の話になると真っ赤になって挙動不審になってしまうから、こんな場所に呼び出したんだ。


ヤロー2人で放課後の屋上なんて、できれば来たくなかったさ。


「お前さ、本当に告白する気はないのかよ?」


俺がそう聞くと、瞬く間に顔を赤く染める城。


これが女の子の反応なら可愛いけれど、ガタイのいい色黒男の反応なんだから気持ちが悪い。


「なんだよ、その話か……」


うつむいてモジモジとて遊びを始める城。


お願いだから、そういうのやめてくれ。