『…ヒロ!チ…!頼むから、起きてくれ!』

んー。よく寝たー。なんか懐かしい夢を見た気がする…
まぁ、いいや。

「あ?起きた?体大丈夫?辛くない?」

うわわ、質問攻めだ。って、だれ?

「あ、ごめんね?僕の名前は淳(ジュン)っていうんだ!」
「えっと、うちは千尋っていいます…」
「チヒロか!オッケー!」

明るい人だな。
そういえばここってどこ?

「あのここってどこですか?」
「ああ、ここは死華(シカ)の倉庫だよ!」

シカ?え、鹿?

「今、絶対動物の方思ったよね?!違うからね!全国3位の族、不死身の華、死華だから!」

全国3位?じゃあ、1位も2位もいるのかな?
まぁ、それはどうでもいいや。

とりあえずこれから住む家探さなきゃ。

「あの、うち家とか探さなきゃいけないんで、失礼します。」
「だめだめ!まだ熱高いんだし、うちの総長に倉庫に来いって言われたでしょ?」

もしかしてあの優しい人って死華の総長さん?まじかよ。

「しかももしかしたら行く学校もない感じ?だったら僕らと同じ学校行こ?」

え、ほんとに?だとしたらめっちゃありがたい。

「じゃあここでお世話になってもいいですか?」
「いいよ!死華メンバーも、もう君のこと知ってるし!」

よかった。探すのめんどくさいなって思ってたし。

「はなしは終わったのか?」

あ、さっきの人。

「さっきは助けてくれてありがとうございます。あと、これからよろしくお願いします。」
「おう。」