ケータイ小説 野いちご

チョコレート戦線

一夜明けて、バレンタイン当日。

ソワソワしながら、彼へのチョコを持って登校した。

今日の女子は何かしら持っている姿が多い。

私も帆布のトートバッグに友達へのパウンドケーキと彼へのチョコを入れてきた。

私は、下校の時に彼を捕まえて渡すつもりだ。

朝から会った友達にはどんどんとパウンドケーキの友チョコを渡す。

そしてお返しとばかりに、渡した友達からも友チョコを貰ってトートバッグの中は朝と変わりないくらい中身がある。

来た時とは違って、チョコにケーキにクッキーなど、色んなお菓子になっているけれど。

そこにリボンがついた小さな紙バックは、まだその存在感を主張している。

それを横目に見ながら、今日は授業を受けた。

SHRが終わると私は一目散に教室から駆け出して下駄箱へ行く。

彼のクラスはまだSHRは終わっていない。

先に下駄箱へ行き待ち伏せして渡す事にした。

呼び出すなんて出来ない、覚悟を決めた割に臆病でもある私はここで渡して、サラっと帰ろうと決めていた。

そうして、彼がそのお友達数人と下駄箱へと訪れた。

「奥山くん!」

そう、彼に声を掛けること

「木村さん・・・、どうかした?」

そう返ってきた声に、名前を知られていた事に驚きつつも

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