ケータイ小説 野いちご

チョコレート戦線

さて、トリュフの毒味係はなんて言うかな?

「お、こっちも美味いな。今、放り込んだのは本命用だろ?」

ニヤリと口の端を上げて、迷うこと無く指摘する兄に、口に入れてたパウンドケーキでむせる私。

「げっほげっほ・・・、お兄ちゃん!!」

掠れつつも、声を出すと

「ま、頑張れよ?コッチも貰ってくな」

そう言って、人の頭をポンポンして台所を出て行った兄。

味は問題無かったようだが、いらぬ恥ずかしさが残ってしまった。

そうして、そのあと自分でも食べて味見をして。

今は、慎重にトリュフを箱型の包装に綺麗に詰めてく。

そうして詰めた、ミルクチョコとビターの二種類のトリュフチョコレートにラッピングとメッセージカードを付けて、小さくてシンプルな紙バックに入れて持ち手にリボンをかけた。

私の精一杯の気持ちを込めたチョコレート。

明日、彼に渡して自分の気持ちを伝えるんだ。

玉砕覚悟のバレンタイン。

願わくば、この大好きの気持ちが彼に伝わります様に。

< 9/ 16 >