「柊くん。心配してくれるのすっごく嬉しいし、助けてくれてすごく感謝してるよ。だけど今は先生の言う通り、私の分まで頑張ってきてほしい」


「……」


「クラスの子たちがはじめて私に話しかけてきてくれたの。頑張れって背中押してくれた柊くんのおかげだよ。だから、そんなみんなの悲しむ顔は見たくない」



柊くんを独り占めなんかしちゃいけない。


みんな、柊くんのことが大好きなんだから。


「…うん。わかった。じゃあ絶対安静にしてるんだよ」


「了解ですっ」


「っ、…先生、静音のことよろしくね」


「はいはい。ほら、早く行って来なさい」


柊くんは再度、私の手をギュッとして離してから先生に背中を押されたまま、保健室後にした。