文化祭だなんてそんな子供らしいことをこんな年齢になってもやってられない。


そんなことを一人考えている及川星。


そもそもなんのために文化祭と言うものをやるのだろう。


勉強になんか繋がるのか...


クラスで一つ出し物を決め、それを沢山の人が遊びに来たり見に来たり。


女子はキャーキャー言って何にしようか決めようと興奮しているのだが、男子なんか....


「及川~陽また居残りか?可哀想に!」


「ほっんと、毎日毎日可哀想に!」


そう言ってフハハハと笑う、二人に俺の言葉なんか書き消された。


男子なんかなんも思ってないはず。と言おうとしたものの、なんもなんか越えて他のことに興味を持っているよ。


あ、一応言っておこう。


最初に口出ししたのが、朝比奈琉生。俺の幼馴染み。まぁ=陽の幼馴染みでもあるがな。こいつは高確率で陽が好きだ。俺と話すときの二分の一は陽の話。顔に出すぎなやつだ。


2回目に口出ししたやつが瀬戸中信二。こいつは特に仲良いわけではないが琉生と仲が良いため付き合わされている。


そんな話をしている中、隣の席、例の立花陽はぐったりとしている。


なにか言っているなぁ...さ...い..あく..しね..


最悪、死ね、か。いや、こわっ..


瞬きもせずに彼女を見つめていると、目があった。


ヤベッ!と思いつつももう一度彼女の方を見ると、彼女の奥の奥席、琉生が眉間にシワを寄せ笑顔でこっちを向いていた。


あーあ..嫉妬ってやつだな。


琉生も嫉妬するほどのやつになったか。


関心関心...


「フフフッ...」


少しだけ苦笑をしてしまった。