運命の日の朝は
雲一つない青空だった。


太陽がまぶしい。


どこかに遊びに行きたくなる天気。


海だ山だ!
テーマパークで夢気分!


青空の下に飛び出したくなる気分になる日に
なよ子が向かうのは


恐怖と欲望が渦巻く
運命の部屋。


なよ子はため息をついた。


ベッドから起き上がったなよ子は
リビングへと


重い足取りで歩いていく。


キッチンには
お母さんの姿が見える。


なよ子はしばらく
お母さんの後姿を


じっと見つめていた。


やがてなよ子に気が付いたお母さん。


「おはよう……」


小さな声でなよ子に言う。
心なしかやつれた感じ。



しばらく二人は
何も言わずお互いを見つめていた。