中間テストで欠点を7つという、ある意味驚異的な記録を打ち立てた康介は、テスト明けの部活を終えて門で顔を合わせた瞬間、がっくりと肩を落とした。

今回もボロボロだったらしいのはすぐにわかったんだけど、あろうことか私まで仲間にしようとしてきたんだ。


私は一夜漬けの成果を発揮出来たはずだもん! 心外だ!

と噛み付く私の相手をすることに疲れたのか、隣を歩く康介に適当にあしらわれた。むかつく。


「しっかし……久々に部活あったけど、メニューこなせないって、結構しんどいな」


真っ直ぐに前を見据えながら、何気ないことのように康介が言う。

横顔を見上げて、その言葉に含まれる感情を理解した私は、康介の背中をバシッと叩いてやった。


「昔からずっとサッカーしかしてこなかったあんたに、神様が休めって言ってんじゃない?」

「ははっ、そうかもなぁ」