あれだけ爽快に相手を振ったって


やっぱり16歳の女の子で


やっぱり、ヒロキくんことが好きだった女の子



そりゃ辛いよね、あんな言われ方したら



「2年生の教室、わざわざ来てくれたのに

嫌な思いさせてごめんね。

でも、もう大丈夫だよ、あのお猿さんは懲りたと思うから。」



そう言いながら冨永さんの頭を撫でる



髪の毛サラサラ

いい匂い



「あんなクズ、見抜けなかったのが悔しい!」



…アレ?


振られて、傷ついて泣いてるんじゃない感じ?



「辛くないの?」


「自分のバカさが辛いです!」



あら、なんて…たくましい子




「こんなに、たくましい冨永さんなら次は絶対いい人だよ。

そんなに泣かないの〜」



そう言って来てたセーターで拭いてあげる


ごめんね、女子力なんて皆無だから

ハンカチなんて、ティッシュなんて持ってないの。



「リナでいいです、カンナ先輩」



やだ、可愛い。



「リナ、あんな男考えるだけ無駄。

悔しいなら次だよ、次!」


「はいっ!」