あさひ。


そう呼んでもらえたのは“あの日”以来。


瑞季くんに名前を呼ばれるのは

嬉しくて。恥ずかしくて。ドキドキして。



だけど、確かに今

私のことを幼なじみとして名前を呼んだ

瑞季くんの声は



この冬の雨より

ずっとずっと冷たい───