毎日遅くまで勉強をしているのに弱音や愚痴ひとつ吐かない兄を見ていると、自分の悩みがとてもちっぽけに思えた。


進路のことをひとりで決められる兄。

進路のことをひとりで決められないわたし。


それを、比較されそうで。

『うららったら……』

また、母をガッカリさせてしまいそうで。

相談、できなかった。


だから先生と話してみて救われた。

もうちょっと考えてみようと思えた。

焦りは不思議と消えた。


他の人にこんなことを言えば笑われちゃうかもしれないけれど。


今日、わたしはたしかに一歩前に進めた。