「まだやらせる気かよ!」


そう言ったのは和だった。


この短時間の間にクラスメートは2人も死んでいるのだ。


こんなバカげたゲームなんて、している場合じゃない。


「当然だ。雨はまだまだ降ってるだろう」


先生がそう言い、窓の外を愛し気に眺めた。


雨はさっきから勢いを変えていない。


一体いつ止むのかもわからない。


雨の日は悪いものが下りてきて子供たちを連れて行ってしまう。


けれど、雨が止むと悪いものは自分から天へと戻って行くのだと、聞いてことがあった。


雨上がりに見える雲の切れ間の太陽光。


その、天使のはしごと呼ばれるものを使って、戻って行くのだ。