「別れたかったけど、別れ話をしても殴られたからどうしようもなかった」


梨央がそう言い、涙を浮かべた。


「やめろよ下手な演技は! なぁみんな、こいつの言う事を信じてるワケじゃないよな!? 俺があんなことするワケないだろ!?」


悠だけが必死になっている。


残念ながら、みんなの意思はもう固まっているようだった。


もうすぐ30分が経過する。


あたしは『誰が殺すか?』と書かれた投票用紙に梨央の名前を書いたのだった……。