「どうなってんの!? 先生はここへ戻ってくるつもり!?」


ネネが涙目で叫ぶ。


「落ち着けよ。あんな状態で階段を上がって来られるわけがないだろ?」


裕司が言う。


「足が逆に曲がってたもんな。でも、それじゃ歩けないはずだ」


和が言う。


みんな口々に不安と恐怖を吐き出して行く。


それが大きく膨らんできて半ばパニック状態になりかけたとき……廊下から、人が歩いてくる音が聞こえて来たのだった。