本土から遠く離れているこの島には、元々週に1度しか船が来ない。


物資を沢山乗せた船は島人にとって生きるために必ず必要なものだった。


野菜と魚は自分たちで自給自足できるものの、その他の物は物資が頼りだった。


雨になるとその船が途絶えてしまうということは、死活問題にもなる。


そんな不便な部分のある島だけれど、幼稚園から高校までが建てられていた。


島の人口はそれほど多くないが、あたしのいる1年A組は13人の生徒がいた。


まぁ、クラスは1つしかないんだけど。


あたしが幼い頃はインターネットが使える環境にもなってなかったけれど、今は違う。


欲しい物があればネットでなんでも買えるようになった。


週に1度の船で一緒に運んできてもらえるのだ。


それに、あたしは生まれてから今まで、ずっとこの島で暮らして来た。


今更不便だなんて思うこともない。