「まぁまぁ玖音先輩、その辺にしておいてあげてください。パレードももうそろそろ始まりますし」







「そーよ、玖音。翼君を解放しなさい。そしてアタシに寄越しなさい」








それを隣でたまたま見ていた大和先輩とコタがそろそろ頃合だろうと止めるようにお兄ちゃんに声をかけてきた。




2人とも呆れたような笑みを浮かべているが、コタの笑顔はさすがオネェ、女豹だ。








「げっ、コタ先輩っ」






「はあーい、翼きゅん♡今からお姉さんが玖音から助けてあ・げ・る♡」







「くっ玖音先輩っ、俺を解放しないでくださいっ、説教をっ、有難いお言葉をっ」








コタに気づき顔色が変わる翼先輩に中性的な甘~い声を出し嬉しそうに微笑むコタ。







コタは絶世の美少年なのだが、絶世は絶世でもオネェで翼先輩が大のお気に入り。




何をされたか知らないが、翼先輩はそんなコタのことがどうも苦手なようなのだ。






私は数少ないガールズトークができる1人として先輩でもタメで話すほど仲がいいけど。