「この前の告白の返事しようと思って…」

 「そっか…考えてくれんですね」

視線が絡み、緊張で喉がヒリヒリと傷む。

 「どんな返事でも宮條さんを攻めたりしないので安心してください」

またそうやって優しくしてくれる。
その優しさが今は苦しい。

 「瀬川君の気持ちはすごく嬉しかった…でも私はまだ彼のことが好きだから。こんな気持ちで付き合うことはできない…ごめんなさい」

私を好きだって言ってくれて嬉しかった。
でも、私の中で大きな存在は瀬戸川くんじゃないから…
こんな気持ちで付き合うことなんてできないよ。

 「…そうですか。やっぱり、僕じゃ代わりにならないですよね」

「代わりだなんて思ってないっ!そんなこと言わないで…」

そんな悲しいこと言わないで欲しい。
彼は何も悪くないのに…

 「好きだって言ってくれてありがとう瀬川君」

ありがとう。
私のことを好きだと言ってくれて。