それから何度かけても、青山くんはあたしのスマホに出てくれなくて。

焦りはどんどん募っていく。


この緊急事態になにをしているの!!

青山くんは……!!



「まだ取り違えに気づいてないんじゃない?」



えっ!?

そういうこと!?


友梨ちゃんの言葉に、希望の光が一筋見えた。


だって、それが一番ありがたいもん。


どうかまだ気づいていません様に!



「じゃ、じゃあ青山くん探してスマホ返してもらってくる!」



友梨ちゃんの手からスマホを奪い取ると、あたしは教室を飛び出した。