ケータイ小説 野いちご

幼なじみのフキゲンなかくしごと




「終礼始める前に窓開けろー。寒いだろうけど換気は大事だぞ」



ドアを開け入ってきた先生のそんな言葉で窓側の席の生徒が数人、しぶしぶと席を立ったけれど、

寒くなるのがやっぱり嫌なのか、皆ほんの20センチくらいを開けて再び席につく。



窓側の席の人は、こんな時かわいそう。


でも昼間は日差しが当たって、あったかそうに授業を受けてるから羨ましいなあなんて考えていると。



窓に近い人たちが「寒っ!!」と肩を震わせた数秒後、私のところにも冷気が流れてきて、体がぶるっと震えた。



日直の号令がかかって起立、礼をした後、先生の話を上の空で聞いていたらいつのまにか終礼は終わっていて、


「矢代くん、早く行こ〜!」


という女の子の声で我に返る。



反射的に声がした方に視線を向けてしまいそうになるのをどうにか耐え、机の上に視線を落とす。


斜め後ろで瑞季くんが席を立つのが気配でわかった。


< 48/ 304 >