「雫?何ぼーっとしてんの?」


「ん?なんでもない。あっ、バスちょうど来てるよ。」


私達はバスに乗りこんでプラネタリウムに向かう。


何分が乗っていると雪が降ってきた。


「雪だねー。」


「そうだな。・・・・・思い出すな。雫と出会った時のこと。」


「うん。私もさっき思い出してた。」


話してるうちにプラネタリウムに着いた。


来たのは多分、小学校以来かもしれない。


「私チケット買ってくるね。」


「待って!俺も行く。雫はいいよ。俺が払うから。」


「えっ!?悪いよそんなの。」


「いいじゃんたまに。俺にもかっこつけさせて。デートなんだし。」


そう言ってイタズラっぽく笑う魁音。


デート!?


私はなんとも言えなくなってその場に立ち尽くした。


まさか、魁音がデートって言うなんて。


私がひとり混乱してるとチケットを持った魁音が私の手を引いて歩き出した。


「行くぞ。」


全く、結局自分が1番先に行くんだから。


私が行こうって誘ったのにさ。


私は魁音の後ろを歩いていく。


扉を開けると、天井には綺麗な星空。


「綺麗ーーーーー。」


素直に感動した。


手を伸ばしたら届きそう。


椅子に座ると案外隣の人と席が近くてびっくり。