ただ、そんな簡単な理由で見つけた夢だけど、私がこんなにワクワクしてるのは初めて。


だから、せっかく見つけた夢を追いかけたい。


1人じゃない。


魁音がいる。


2人でならどこにでも行ける。


「魁音!!・・・・・絶対、立とうね!!あのいっちばん大きいステージに!!」


花火の音に負けないくらい大きな声で叫んだ。


魁音はびっくりしてるみたいだけど、直ぐに立ち上がって私に言った。


「雫、絶対光らせてやる。・・・・だから、俺と組もう。雫。」


魁音は私に手を差し出す。


私は魁音の手を握った。


「うん。私も、魁音のこと光らせるね!!」


魁音は目を見開いて私を見た。


「・・・・・・・・本当に、雫にはかなわないや。」



「え?なんて言った?」


「んーん。何でもない!!ほら、花火見ようよ。終わっちゃうよ。」


「あっ、うん。」


私が夢を見つけた夏。


魁音とあのステージに立つと決めた夏。


私は今日を一生忘れない。