「教室の掃除しておいてね~。あたし当番だけど、チア部の練習忙しくてこんな汚い仕事してる場合じゃないの」

「こういう汚いのは円香にはやらせられないよね~」

「学校1の美少女だもん。汚れたら大変。ママに叱られちゃう」

「んじゃあ、ちゃんとやっといてね~。ドブ犬さん」


雑巾を頭に乗せられ、両手で教室の隅に突き飛ばされる。

そして尻餅をついた私に向かってほうきを乱暴に投げつける。



アハハハハ…

アハハハハ…

アハハハハ…


今日もまた笑われる。

どうせ明日も笑われる。

この人たちから私は逃げられない。
ずっと奴隷のまま。
ずっとドブ犬。











私だって、本当はこんなの嫌だ。

抵抗したいと思ってる。

でも…

出来ない。










なぜって?












怖いから。

元の私に戻るのが怖いから。