容赦ない零さんのキャラ崩壊に苦笑いで返す。
さっきまで吸っていたタバコは吸い終わったのか、手には持っていなかった。
「...まあ冗談はさておき」
「冗談だったんですか?」
「お前が冗談にしてほしそうな顔してるからな。
無理に言わせるのも負けた感じがするだろ?」
「...」
急にプライドだしてきたよこの人。
ていうか私達、両思い...なんだよね?
零さんのせいで雰囲気ぶち壊しだし
ラブシーンでこんなに甘さがないのもどうかと思うんだけど。
「...別に、どこに惚れたかなんって告白までしちゃったんだから言えるに決まってるじゃないですか...」
「...」
「あの日会った時からずっとですよ。
一目惚れ?なのか分かりませんけど、なんって言えばいいんだろう...
一人ぼっちだった私の隣に零さんが1晩居てくれたあの時から心奪われました!」
「...」
「だからえっと...好きです!!
こんな私でよければ付き合って...ってわあ!!」
急に手で顔を隠したと思ったら零さんがまた私を勢いよく抱きしめるから、ビックリして大きな声が玄関から家中に響き渡る。