それからしばらくして私の手を取って歩き出す律。 「着いた」 私の家の前まで送ってくれた。 「うん、傘は明日返してくれればいいから」 「おう…さんきゅ」 私は手を離して家に入っていく。 「雨……また、な」 綺麗に笑った律に見とれて私も微笑んで手を振った。 また明日。 そう呟いて。