「話は唐沢さんちの方から聞いてるから、気負いしなくて構わないよ。席はもちろん、坊っちゃんの隣な」


ラフなジャージを着た男の先生が後ろの席の方を指さす。

時流様が軽く手を振った。


「ぼっちゃん?」

「あぁ、時流様の事だ。クラスメイトに様ってつけるのは、なんか変だからな。うちのクラスは皆そう呼んでる」


時流様は面倒だなんだ言ってたけど、やっぱりクラスメイトである『なかま』は大事にしてるみたい。

照れて怒る時流様を、教室の皆が茶化すように笑った。


「んじゃー、授業始めっぞー!」

「きりーつ!れー!ちゃくせーき!」


周りの皆を真似しつつ、私は頭を下げて席についた。

皆は優しそうだけど……

ちゃ、ちゃんとした学校生活&ボディーガードライフ、送れるのかな……私。