大声で思わず叫んでしまっては、ハッと我に返る。

驚いた表情の直人に、私は「ごめん」と小さく呟いた。




「...なんか悪かったな。お前にそう思われてたなんって...知らなかった」



「いや!違うの直人!!私が悪いの...」



隠し事なんか今までする必要なんかなかったのに...



でも...だけど



零さんの事、直人にさえ知られたくないなんて。


それは直人が怒るから...とかじゃなくて
私と零さんだけのこの関係、兎恋に狙われてる事や一緒に暮らしてること

全部、零さんとの2人だけの秘密にしたい私の単なるワガママだと思う。




BARの店員さんは知ってるとは思うけど、直人みたいに口出ししてこないと思うし。



もうちょっと二人でその場に一緒に居るってことを感じていたいの...。




「朝日...俺はお前が何か悩んでる事があったら一番に言ってほしいと思ってる」



「...うん?」



「多分そう思ってるのは、俺がお前のこと...」




暗くても、急に顔を赤く染める直人の顔はハッキリと見えていてーー...。



直人が次の言葉を言いかけた時


いつ近づいてきたのかもわからない、誰か知らない人が急に直人の後ろに立っては




ーーーーーーバチッ!!!!



と、私の体に電流が走ったと共に、そのまま意識を手放した。